★ 出場選手の決め方
今回は試合におけるレギュラー選手をどのように決めていたか語りたいと思う。 大会には団体・個人とあるがここでは団体戦の選手の決め方とする。
団体戦はご存知のように5人で戦う。 今は呼び名も変わったみたいだが、以前は先鋒・次鋒・中堅・副将・大将である。 大会により勝ち抜き戦と総当り戦と二通りあったが、誰が何番目に出るかということはあまり重要ではなかった。 決まっていたのは大将には一番強い者がなるということだけだった。
大将=一番強い者、という既成概念だけで私が大将であったが、よくよく考えると抜き試合はともかく、総当り戦の場合は相手の大将にこちらの最弱選手をあてて、相手の副将にこちらの大将をあてて・・・などという古代中国の逆鼎戦のような高等な戦略など我が弱小柔道部にはなかったので、実力的にも戦略的にも早期敗退は常に約束されていた。
伝統的に対外的な交流をしない我が柔道部は、試合当日の組み合わせを見て、試合直前に選手同士が「おい、あそこ強そうか?」などと言う会話が通例だった。 相手選手のデータはもちろん、相手校の実力さえ分からない状態でいつも戦わなければならないのだから、勝てる訳がない。 相手の得意技が分かるのは投げられた後なのだ。 そもそもそのようなデータ収集はマネージャーの役目ではないのか? いや、マネージャーの仕事の一つとしてそのようなものもあることを教えておくのは主将の責任ではないのか?
ここは断固抗議する!
責任者出て来い!
いかん、たいぶ話がそれてしまったようだ。
話を戻そう。 試合で勝ち進むことが困難であっても我が柔道部は出場しなければならない。 なぜか? なぜでしょう? そんなことはどうでも良い。 とにかく大会のために最強の5人を選ばねばならない。 締め切りが迫っているのだ。
我が柔道部は試合前になると恒例として「部内対抗戦」を行う。 いわゆるリーグ戦でこの日は毎日の練習メニューを無しにして、皆で試合をする。 その成績で5人を選ぶのだ。 本当は部内最強の私は試合など無しのシードでも良かったのだが平等に戦った。(自慢) しかし部員全員でのリーグ戦は恐ろしく時間がかかるものだ。 何せ見ている時間のほうが圧倒的に長いのだから・・・。 そのようにして、ようやく決まった最強の5人を主将である私が独断と偏見で、誰が先鋒で、次鋒で・・・とポジショニングをしていく。
「おーい、次の試合はこのメンバーでいくで」 それはいつの間にか道場に顔を出し、柔道はほとんど素人の顧問G田氏の鶴の一声であった。
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