★ 会長:大学部活編 第三話
ヤツの家(安アパート)の前まで来ると、ノックするまでもなくすでにいることが分かった。 ボン・ジョヴィのリビング・オン・ア・プレーヤーが大音量でワシを迎える。 (近所迷惑やで、しかし。いつもこれ聞いてて飽きんのかいな。今度ダビングしてもらおう)
『おーい、いるか〜?』 聞くまでもなかったが、それはやはりマナーであろう。(別の友人の部屋に無言で入ってとんでもない場面に遭遇した経験あり) ヤツは飯を食っていた。(はやっ!いや、さっきまでのあの勧誘で遅くなったのはこっちか) そして、これまでの経緯を簡単に話した。 『やっぱりキミはサッカー部ですか?お互い辛いところですなぁ〜』 ←全然思っていない するとヤツは澄まして言った。 「あれな、抜け道があるんや」 (なぬっ?抜け道?そんな裏技があったなんて何で早く教えてくれん、いけず!) 「もう別の部活に入りましたって言えば、簡単に解放されるんや」 (おいおい、それじゃ抜け道やなくて、別の地獄の入り口やないの) 「それが、おいしい部活があるんや」 (おいしい?) 「忙しいのは年に一回で、他の期間はほとんど出席せんでもええらしいで」 (むむっ?年一回だけ?あまりに怪しいが、このままだと柔道部から逃げられそうにないし・・・) 「しかも、他の部活を統括してて学内でも相当力持ってるらしいで」 (応援団か?) 「力持ってるから毎回テストの予想問題は貰えるし、単位が危なくなってもこの部活に入っていれば黙って及第点をつけてくれるらしいで」
ん〜、素晴らしい。 ヤツの言うことが全て伝聞・推量なのが気になるが、そんなおいしい部活があったとは・・・ 『よしっ!紹介してくれ!ワシもその部活にする!』 しかし、世の中そんなに甘くはなかった。
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